ダッコロゴ

監修:碧助産院 院長 牧野 克子先生

  • 看護婦免許 第214897号(1971年5月取得)
  • 助産師免許 第68878号(1973年5月取得)
  • 受胎調節実施指導員認定 (1973年5月取得)
  • 思春期保険相談員認定 第1050号(1992年2月取得)
牧野先生

ママの疑問①

どうして妊娠すると足がむくみや冷え、こむらがえりを起こしやすくなるの?

ママ
助産師

ホルモンバランスの変化や血行の悪化などのためです!

助産師

妊娠中のママの足は、
冷え・むくみ・こむらがえりを起こしやすい

ママ寒い

妊娠すると自律神経が乱れやすくなります。自律神経が乱れると体温調整がうまくできなくなるため、足の冷えにつながるのです。おなかが大きくなって姿勢が変化し、血流が悪くなることも、足の冷えやむくみの原因のひとつです。
また妊娠すると血液がたくさん作られるようになります。同時にホルモンの影響もあり、特に妊娠8ヵ月(28週)頃からは体内の水分量も大幅に増えるため、血行不良が起こり足の冷えやむくみにつながります。

ママ足攣った

さらに、妊娠中はあかちゃんの成長のため、ミネラルがたくさん必要になります。ミネラルが不足すると筋肉の伸縮が制御しづらくなり、こむらがえりが起きやすくなります。
さらに妊娠によって増えた体重を支えている足に疲労がたまりやすくなることも、原因のひとつといえるでしょう。
足だけでなく、血行不良は全身の冷えにもつながります。軽度の冷えだと自覚がないことも。全身の冷えは様々なトラブルにつながりますので、しっかり対策を行っていきたいですね。

ママの疑問②

妊娠中の足の不調を防いだり、不調になってしまった後に取ったりできることはあるの?

ママ
助産師

まずはとにかく温めること!
下で詳しく見ていきましょう

助産師

シンプルにからだを温めましょう

①入浴でポカポカに
ママお風呂

妊娠中はシャワーだけで済まさず、お風呂につかることが大切です。夏場も、冷房でからだが冷えてしまいがちですので、お風呂につかることをおすすめします。
38~40度くらいの熱すぎない温度のお湯に、5~10分程度入るのが効果的。血行が良くなり、冷えやむくみの改善につながります。
全身浴が難しい場合は足湯や手湯だけでも温まりますよ。

②服装の工夫で温まりましょう
レッグウォーマー

靴下やレッグウォーマー、腹巻きで、足や下半身を温かく保つように気を付けましょう。腹帯はからだをあたためるだけでなく、腰痛の軽減にもつながります。ただししめつけの強すぎるものは血流を悪くし、更に冷えにつながってしまうことも。
全身を温めたいときは「首・手首・足首」を温めるのが効果的。ネックウォーマーやハンドウォーマーの着用もオススメです。
足首には「三陰交」と呼ばれる冷えと安産に効くツボがあります。冷えの軽減だけでなく、「逆子が治る」「ホルモン分泌がよくなる」「便秘が治る」とも言われているんですよ。特にそこを温めてみるのもいいでしょう。

③食事で体の内側から温める
ママ食べる

バランスよく食事をとることが大切です。次に、摂れるものから以下の食材を摂取してみてください。
まず、からだを温める作用がある生姜を摂りましょう。スープや炒め物、生姜湯などで簡単に取り入れられますよ。他にもごぼう、サツマイモなどの根菜類、かぼちゃやほうれんそうなどのビタミンEを含む食材なども、からだを温めてくれます。更に、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルは、筋肉の収縮をうながしてくれます。カルシウムの多く含まれる乳製品や大豆製品、緑の野菜、海藻や、ミネラルが豊富なナッツ類、ごま、豆類、大豆製品を意識して摂るといいですよ。
サプリで栄養素を摂取する場合は、必ず主治医や薬剤師に相談してから服用するようにしてください。
ジャンクフードやコンビニ弁当には塩分が多く含まれ、むくみの原因になりやすいです。大量の摂取は控え、なるべく自炊をするよう心がけてみてください。
また夏場はからだを冷やす食材を食べてしまいがち。飲み物を常温のものに変えたり、冷たいものを摂るときは時間をかけてゆっくり食べたり、からだが冷えやすい夜ではなく昼に摂ったりするなど、工夫をしてみましょう。

姿勢を工夫してみましょう

ママ座る

おなかが出てくるとおなかを突き出した姿勢を取りがちです。おなかをひっこめる意識をするだけでも姿勢をよくすることができます。
またあぐらで座るときには二つ折りにした座布団をおしりの下に挟んでみると姿勢が安定します。
寝るときに足の下に布団を敷くなどして足を高くすると、足にたまった水分が流れてむくみ対策になりますよ。

マッサージもオススメ♪

マママッサージ

気持ちいいと感じる程度にマッサージを行うのもオススメです。入浴後や就寝前の習慣にできるといいですね。足にたまった水分を上半身に流すように、下から上に向かってマッサージすることがポイントです。

軽い運動でストレス解消にも

ママ歩く

いウォーキングなども血行を改善して冷えに効果的です。出産後に向けた体力づくりの意味でも挑戦してみてはいかがでしょうか。1日あたり2km(約3,000歩)~6km(約10,000歩)ほどが目安となります。上の子がいるご家庭では送り 迎えのときに歩いてみたり、働いている方はひと駅分だけ歩いてみたりなど、ぜひ日常生活の中に組み込んでみてください。
産院でマタニティヨガを採用していたら、積極的に参加するようにしてみましょう。いずれも無理のない範囲で行ってくださいね。